はろの毎日

日々の成長

はろペン自伝 2部 その1

第5章「中学生時代(13歳~14歳)前半」

2014年春、俺はついに中学生になった。当時の俺は制服というものに憧れていため、初めて着たときは1歩大人に近づいたような高揚感があった。

中学は市内4つの小学校から生徒が集められていたこともあり、1学年6クラスという大所帯となっていた。これだけでも十分多いのだが、2年、3年はさらに7クラスに分けられているというので実際その年の1年生は少なかった方らしい。余談だが、その学校には県民ですら存在を疑う「お茶の出る水道」が実在していた。

中学にあがってまず最初に考えることといえば「部活」だ。考える期間は結構長く設けられていたが、俺は入学した時点で何部に入るかは既に決めていた。

それは「バスケ部」だ。S君やK君らと一緒に俺はその部活に入ることを小学校の時から決めていたのだが、俺には1つ引っかかっていたことがあった。

当時、バスケ部にはアニペンがいたのだ。俺は別に気にしていなかったし、どうせアニペンら3年生はすぐに引退するので大して関わることも無いだろうと思っていた。だが、俺が入部することに不満を持っていたアニペンは当分の間俺と口を利いてくれなかった。今思えば同じ部活に自分の弟がいるのは確かに嫌なことだと思う。

俺たち兄弟の間には1つ決まりがあった。それは学校内では兄弟という関係はバッサリ切り捨て、あくまで他人同士の関係を貫くというものだ。俺自身どうでも良かったことだが、向こうがそうしたいというので仕方なくそれに従うことにした。しかし、真っ先にその取り決めを破ったのはアニペンの方だった。忘れ物の多かったアニペンは何かあるたびに俺を呼ぶのだった。アニペンも友達は多い方では無かったので相手が俺だと何かと都合が良かったのだろう。

かく言う俺もクラス間の人間関係はあまりいいとは言えなかった。小学校来の友人たちと見事にクラスが分断されてしまった俺は新しい友人を作るため積極的に話しかけるようにはしていたのだが、これが中々上手くいかなかった。俺は自身が嫌われたくないばかりに自分のことを語らず、他人を謙遜してばかりいたのだ。正直気持ちの良いものでは無かった。

バスケ部に関してはもっと酷かったと思う。それまで仲の良かったS君やK君らが突然イヤミな奴らに変わってしまったのだ。2年の先輩は以前からS君らとつるみがあったようで、先輩を後ろ盾にしたS君は俺を見下すことも多々あった。

2年の先輩とも当時俺はあまり仲が良くなかった。アニペンがいることから3年の先輩にイジってもらっていた俺が気に入らなかったためか、やたら俺に対しては冷たかった。メンタルが弱かった俺は色々思い悩んでしまうことが多かった。しかし、全学年の中でも身長が高い方だった俺はその能力を生かし、1年チームの中でもかなり有望視される人物となっていた。ポジションの違いもあるが、少なくともセンター勝負で俺を見下していた連中には絶対負けることは無かった。

俺が在籍していた1組の担任はバスケ部の顧問も担当していたため、授業面でも部活面でもその年お世話になっていた。持ち前の明るさと時々話すギャグが受けていたのか、男女両方から絶賛される担任だった。

正直なことを言わせてもらうと、この年はマジで「虚無」だった。色々動き出すのはこの後2年生になってからだ。

中学生時代(13歳~14歳)後半へ続く