はろの毎日

日々の成長

はろペン自伝 第4部 その6

第6章 説明会 in お台場

 俺の就活が始まって半年が経ち、ついに勝負の年となる2023年が幕を開けた。そして1月最初の週末、俺は兄貴とお台場に向かっていた。理由はもちろん東京国際展示場で開催される合同企業説明会だ。

 東京国際展示場、もとい"東京ビッグサイト"は大きなイベントが開催されるときに使用されるホールで、代表的なものだと夏と冬に開催されるコミックマーケットがある。また、ここ最近放送された"あるアイドルアニメ"にて、主人公たちが通う高校のモデルになったことでも一部界隈では知られている。くどいようだがその"あるアイドルアニメ"というのは…

 

そう、ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会(以下ニジガク)」である。

ニジガクとはラブライブシリーズ3作目にして、外伝的な立ち位置にある作品である。詳しくは以前書いた”ライブに行った話”を見て頂けると色々理解してもらえると思う。

 作中には高校のモデルとなったビッグサイトを中心に、アクアシティや今は無きビーナスフォートなど、お台場の観光名所が登場している。以前行った秋葉原同様、お台場は世間的にはアニメの聖地というより観光地のイメージの方が大きいと思われるが、ニジガクは割と新しい作品なため、現在でもお台場へ行けば何かしらの形でキャラクターと出会うことはできると思う。ビッグサイトには以前コミケなどで何回か訪れたことはあったが、ニジガクが始まって以降は行っていなかったため結構ワクワクしていた。

 

 ...話を戻そう。今回の説明会は今まであったような地域や職種の縛りなどは一切無く、とにかく多ジャンルな企業が一斉に集結している(水産系は来ていなかったが…)。しかもそのほとんどが超大手。参加している学生たちの中には一流大学に通っている者も多く、企業アンケートのようなものを書く場面では、自分がクソザコT海大学出身であることをあまり見られたくなかった。

 会場は理系と文系のコーナーに分かれており、移動する際にはちょっとした手続きをする必要があった...はず。生物系である俺は当然理系コーナーからスタートした。実はこの説明会、理系学生は文系学生に対し、大きなアドバンテージをひとつ持っていた。それは文系学生が説明会序盤は文系コーナーしか回れないのに対し、理系学生なら開始直後から理系、文系両方のコーナーに回ることができるという点だ。卑怯な気もするが、これも仕方ない。世の定めである。

 しかし流石ビッグサイト、本当に面積が広かった。理系コーナーだけでもこれまでの説明会を上回る広さだったと思う。ここからさらに文系コーナーがあると思うとある種の恐ろしさまであった。

 スタートと同時に多くの学生が一気に流れ込んだのは家電や某ゲーム機で有名なS社だった。特に行きたいブースもなかった俺も流れに便乗してそこへ参加した。感想としてはさすがワールドクラスの企業といった感じだった。とても俺なんかがエントリーできるような企業ではなく、周りで聞いている学生たちも全員大人びて見えた。

 言うまでもないが俺は理系といえど生物系。さらに生物系といっても魚類が中心だ。一応理系学生として参加してはいるものの、今回の説明会における理系企業は先ほどのS社のような電気企業や自動車メーカー、IT企業であり、俺の専門分野には一切関与していなかった。学生は胸に自分の専攻科目が書かれたシールを貼るのだが、全体を見た感じ、”工業”シールが多いように見えた。ちなみに俺と同じ”生物”シールを貼っている学生はほとんどいなかった。

 その後は4社ほど理系企業を見て回った。事業内容はどれもばらばらで、電気設備の企業、自動車メーカー、果ては金融企業などである。とりあえず一通り聞いてきたが、やはりというかどれも自分に響くような企業ではなかった。実は後日、この説明会で知った電気設備を取扱う企業のインターンに参加したのだが、オンライン形式だったうえ中身も非常につまらなかったため、このブログでは扱わないものとする。

 理系ブースをある程度見て回った後、まだまだ時間はあったので俺は文系ブースの方にも行ってみることにした。文系ブースは理系の2倍ほど敷地面積が広く、「え、そんなとこまで来てるんだ...」みたいな企業がいくつもあった。例えばよくテレビにでてくる証券会社だったり、某ネズミをマスコットキャラクターとしたテーマパークの親会社などだ。正直見てる分にはこっちの方が面白そうだった。ちなみに文系側のブースには青いハリネズミでおなじみのあのゲーム会社も来ていたのだが、あれはどっちかといえば理系側では...?と思った。ゲーム会社には興味なかったが、お土産で貰えるトートバッグが欲しかったため休憩感覚で参加した。今更だが、参加した企業の中には聞いてくれたお礼としてお土産をくれるところもあった。

 文系ブースではこのほかに三国志のゲームで有名なあの会社や近所にあるドラッグストア、防災関連の商品を取扱う会社など見て回った。どれもお土産目当てで入った企業だが、聞くだけなら割と面白かった。

 そして17時、その日の説明会は無事終了した。俺はビッグサイト入り口付近で兄貴と合流し、お互いその日の成果を話した。兄貴は就活に対しかなり積極的で、その日も企業の人たちと直接色々な話をしたそうだった。俺はというとあまりの情報量の多さに頭がパンクしていた。

 そこからは2人でダイバーシティ方面へ向かい、今は無きヴィーナスフォートに思いを馳せたり、ガンダムベースに行ったり、ゲーマーズで買い物をしたり...と本来の目的を忘れお台場を満喫していた。

夕飯はアクアシティにあるややお高いハンバーガー屋に行った。ここはニジガクの聖地として有名で、俺が以前からずっと行きたかった場所だった。

 そして帰宅。この日の説明会は本当に規模が大きすぎて途中から何が何だか分からなくなっていたと思う。自分にとっていい刺激にはなったのだが、具体的に何か参考になったところはあるかと聞かれると、特に何もなかった。ただ、俺以外の学生がいかに”本気”で就活に臨んでいるかが分かっただけでも良かったと思う。自分もそれなりに頑張っていた方だと思っていたのだが、どうやらまだまだだったようだ。

 

続く